むらむら

あなたの番です 劇場版のむらむらのレビュー・感想・評価

あなたの番です 劇場版(2021年製作の映画)
5.0
「西野七瀬のシャワーシーンがあるらしい」

その言葉に釣られて観てしまった、「あな番」の映画版。

今日はクリスマス。西野七瀬のシャワーシーン。頑張っていない自分へのご褒美としては申し分ない。もちろん、西野七瀬に失礼のないよう、シャワーを浴びて、映画館へ出かけた俺である。

※こんなに期待値マックスですが、後半は、西野七瀬のシャワーシーンに対する罵詈雑言です。

■ 作品の感想

「あな番」ドラマ版は、とあるマンションを舞台にした、連続殺人ものだった。

映画版は一転、別の世界線という設定。ドラマの世界線では血みどろの争いを繰り広げていたマンションの住人たちが、豪華客船に集合。そこで発生した殺人事件に翻弄される、という内容。

「イカゲーム」ばりに殺し合って、それこそ、「大島てる」でキャンプファイヤーが出来そうなくらいに、醜い住人同士の争いが続いたドラマ版と違って、映画版は、ドラマ版で早々に退場した登場人物たちが生きて、楽しくオフビートな会話を繰り広げてくれる。それだけでも、ドラマのファンは観に行く価値があると思う。

どこかネジの緩んだ登場人物たちが必死に生きていて、なぜか笑えてしまう福原充則氏の脚本の魅力は健在。いやむしろ、ドラマ版より磨きがかかっている。福原氏の舞台(スガ死顔名義での役者活動も含め)は何度か観たことがある俺なので、やっぱこのひと、めっちゃ才能あるなー、と再確認。

特に、中盤の急展開と、予想外だった犯人の正体に関しては、かなり驚かされた。確かに「なんでそんな面倒な殺し方してんの!?」とか、ミステリー警察の俺としては色々と言いたいこともあるのだが、西野七瀬のシャワーシーンに免じて許しておく(と、途中までは思っていた)。

加えて一つ、感心した点があるのだが、完全にネタバレなのでコメント欄に書いておく。

とにかく、みんな生きてて良かった。作品全体としては、ドラマにハマった人にとっては文句ナシに★5の作品です。

■シャワーシーンに関して

というわけで、問題の、西野七瀬のシャワーシーン。

結論から言うと、「今年のワーストシャワーシーン」だった。

そもそも、番組宣伝で、横浜流星が

「いままでにないシャワーシーン」
「シャワー中、手をつないでます」
「こんなシャワーを流行らせたい」

なんて煽ってくれたので、期待値マックスだった俺。

「スッポンポン(死語)の西野七瀬を見ることが出来るのでは?」

「そんな西野七瀬が、横浜流星の手をにぎったり、あと別のモノをにぎったりするのでは?」

「30分くらいシャワーシーンがあればいいな!」

みたいに予想していた訳ですよ。

加えて、普段は陰キャの指定席、端っこのHー16あたりで鑑賞する俺が、西野七瀬のシャワーシーンを目に焼き付けるために、最前列中央のA-8に陣取ったわけですよ。

両隣の「横浜流星、かっこいいよねー」ってボソボソ言ってる女子高生に挟まれて、一人、じっと耐えてたわけですよ。女子高生に脇目も振らず、「時計じかけのオレンジ」みたいに目をカッと見開いて不動明王状態だったわけですよ。

ようやく中盤。ついに出てきた、シャワーシーン。

ん?

……映ってるのは、西野七瀬の「手」のみ。

シャワーシーンというのに、西野七瀬の裸のシルエットすらなく、「ジャーーー」という水の音と、手が映ってるのみ……。

「ふ、ふざけるなーーーーっ!!」

思わず劇場窓口に駆け込んで、返金を要求しそうになってしまった。

確かに番宣では「横浜流星、西野七瀬と“手つなぎシャワー”」と書いてあったので、間違ってはいないですよ。

でも、シャワーシーンというからには、せめて、胸と尻。百歩譲って、背中くらい出してよ。それが礼儀、ってもんじゃないの? なんのためのクリスマスだと思ってんの? 俺がどうして、最前列で身を乗り出してると思ってんの?

悲しいことに、これ、今年一番の「がっかりシャワーシーン」だった。こんなのならまだ、竹中直人のシャワーを見せられたほうが良かった。

こんな詐欺みたいな西野七瀬のシャワーシーンで俺を釣り上げた東宝の宣伝チームは、全員いますぐ「呪術廻戦」の夏油傑か「キングスマン」のラスプーチンに呪い殺されるべき。

ついでに

「このシャワーシーンを流行させようと思っています!」

なんて余計なことを言った横浜流星。

余計なことしなくていいから! 全く流行んなくて良いから!

万が一流行ったら、お前の名前を横浜流星から埼玉隕石に変える呪いをかけるので、とにかく、この「がっかりシャワーシーン」は、最初で最後、ということで、よろしくお願いします。

ちょっと遅れたけど、ハッピークリスマス!

(おしまい)
むらむら

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