むらむら

シルクロード.com ―史上最大の闇サイト―のむらむらのレビュー・感想・評価

5.0
ドラッグを売買する闇サイト「シルク・ロード」の創設者と、それを追うアメリカ麻薬取締局(DEA)捜査官の話。

俺、この作品の内容を

「史上最大のエロサイト」

と勘違いして劇場に駆け込んだことは内緒。

それはさておき、実話としては「こんな事件あったんだー」と、感心する部分があるものの、サスペンスとしてはイマイチ。

「違法ドラッグのアマゾン」

を作る野望に燃えた若者ウルブリヒトは、「シルク・ロード」を創設、瞬く間に数十万人の利用者を獲得する。

ウルブリヒト、「国家に縛られない経済を作りたい」「街頭で購入するより安全なドラッグの入手ルートを提供したい」といった、若干中二病な思想に基づいて、サイトをいとも簡単に構築。

「ビットコインとTOR(匿名化技術)を使えばいいんだ!」

って、そんな簡単に作れるもんなんだなー、と驚嘆。

俺、パソコンの先生ともてはやされ、バイト先の可愛い子が彼氏と同棲しているマンションにMACのOS再インストールをしに行かされてばかりだったので、少し悲しくなった。一念発起してサイト作ってれば、リア充に利用されるだけの人生じゃなかったのに……。

このウルブリヒトを追いかけるのが、中年一匹狼捜査官のボーデン。

娘の奨学金ローンを抱えた、パソコンの知識皆無のオッサン、ボーデンは、持ち前の乱暴さと度胸でウルブレヒトの裏をついてくる。

……みたいな展開があるかと思いきや、ボーデン捜査官の捜査は、正直言って、二丁目住人のアナルのようにガバガバ。

パソコン使えなかったボーデン捜査官、気付いたら黒人プッシャーの教えでサクサク「シルク・ロード」にアクセスできるようになってて、すんなり、ウルブリヒトとメル友に。

ウルブリヒト、FBIやDEAから狙われてるのに、見知らぬ男とメル友になる、って、脇が甘すぎやろ……。

俺もネカマに釣られてウェブマネーを買わされてばかりだったので、その時の頃を思い出して、少し悲しくなった。

俺の話はさておき。

ボーデン捜査官、ネットの知識を活用したのはこの時くらいで、それ以降は、結局No.2のデブを拷問したり、FBIの情報を物理的に盗み見たりして捜査を続行。正直、俺が勝手に期待してた「天才犯罪者と地道な捜査官の知恵比べ」みたいな展開は皆無。

ボーデン捜査官、殴ったり盗んだりばかりで、こんなんやったら、ゴリラが捜査したほうがマシやろ……。

ちょっとネタバレになるが、ボーデン捜査官、人間のクズみたいな行動を取ってるわりに、映画の中では「家族思いのいいヤツ」みたいに描写されててどーなん? って気もしたなぁ。実話なので苦肉の策なんだろうけど。

結局、観終わってモヤってしまう作品でした。

ところで冒頭の話に戻るが、こんなに簡単に史上最大の闇サイトが作れるのなら、俺も

「TENGA専用のメルカリ」
「モザイクなしのDMM.com」
「中古パンティ流通のebay」

くらいなら構築できそうだという気がしてくる。

というわけで、明日からしばらく中断してた、ファミリーベーシックの勉強を、ちょっくら頑張ってみたいと考えてます!

(おしまい)
むらむら

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