とりこ

ウォンカとチョコレート工場のはじまりのとりこのレビュー・感想・評価

3.6
ティモシー・シャラメも小さな相棒も本当に可愛らしく、ハッピーでファンタジスティックで「素敵なことは夢を見ることから始まる」という言葉からして素敵な映画なのだけど、その言葉を揺るぎなく輝くものとするためにも、このひどい現実世界に打ち勝てる強さがもう少し欲しかった。

ーーー以下、軽くネタバレーーー

例えばみなしご症候群の子に母親が見つからなかったとしても幸せになれる物語。
そりゃあ自分を見つめてくれる母親がいるというのが一番いいのですけど、親にすら捨てられたままの子供だって世の中にたくさんいるじゃないですか。そういう子供たちにこそとびきりの夢を見て欲しいです。何かを始めたくなるような夢を
(見つかったっていいじゃないかとも思うのですが、そのようなエピソードに代表されるようにご都合主義、絵に描いた夢、に終わってしまった感を感じてしまったということです)


あと、歌も踊りも振り付けももう少し作り込んで欲しい。(ウォンカショップの美術なんかも) 最高のファンタジーは大人が鑑賞したとしても感動するものである。

せっかくティモシー・シャラメでウィリー・ウォンカをやるのだからこれ以上ない至上の作品を…と期待し過ぎたのかも
とりこ

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