七沖

アクアマン/失われた王国の七沖のレビュー・感想・評価

アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)
4.4
〝5億の仲間と、飛び回れ。〟
なんかそんな内容じゃなかった気もするキャッチコピーだ。でもすごく面白かった!

頭空っぽにして楽しめる、新年にふさわしいアクション大作だった。個人的には、こういう映画は大好きだ!
今作は前作でいがみあっていた弟との珍道中ということで、兄弟の掛け合いや文化の違いが生み出すギャップジョークが面白かった。いくらでもシリアスな話にできたと思うが、この兄弟のキャラ性と掛け合いで万人受けする展開になっていると思う。
なんか、一瞬だけモモア日本語使った…⁉︎

キャッチコピーにあった「5億の仲間」というのは海洋生物たちのことだと思うが、前作のような総力戦な感じはない。
だが、本作では海の生き物たちのまさかの活躍が控えているので、これは必見だ。生き物がズラッと集まってくるだけで、人間はどうしようもなく畏怖の念を抱いてしまうな…。

アクアマンとブラックマンタの最終戦は、カメラがグルグル動いて最高だった。アクション自体に目新しさは無いものの、見せ方がとてもいい!
この映画を撮ったジェームズ・ワン監督の作品はワイスピとアクアマン前作くらいしか観たことがないが、今作も含めてめちゃくちゃ面白いな! 
なんだか最近のDCには、かつてのマーベルに似た勢いを感じる。
王座を守る側より、王座を狙う側の方が強いということか。

DCEUもこれで終わりかと思うの感慨深い。
ずっとMCUと比べられてきたし、パッとしない時期の方が長かったと思う。
でも、だからこそマーベルにはない輝きや最大瞬間風速的な面白さもたくさんあった。それを示してくれた一端は、間違いなくアクアマンが担っていたと思う。
今作のラストのアクアマンのセリフにシビれた。
そうだ、かつての「彼」がここから始まったように、アクアマンたちもここからが始まりなんだ。
お別れなんかじゃない。

ここから先はジェームズ・ガン総指揮のDCユニバースが始まる。
ここでアクアマンが終わってしまうのはあまりにもったいないので、ぜひモモア版アクアマン(エズラ版フラッシュも)続投でこのDCの世界観を広げて行って欲しいところ。
もしガン監督とワン監督がダブルジェームズタッグを組んだら、一体どんな作品ができるのだろうか…。DCの今後がどうなっていくのか分からな過ぎて、めちゃくちゃ楽しみだ!!
七沖

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