ASUKA

スペンサー ダイアナの決意のASUKAのネタバレレビュー・内容・結末

4.6

このレビューはネタバレを含みます

公開ずっと楽しみにしていました。

先に言うとパンフレット、高級感あって素敵です。
最初にこの映画のティザーポスター?っていうのかな?衝撃を受けたドレスのカットもちゃんと載っていました。
美しい。
儚い。
かっこいい映画でした。


ダイアナ妃と外の世界を隔てるお城の冷たい壁とセキュリティ、美しいけど暗いダイアナ妃の世界を表してるような冒頭の空撮にタイトルが載る。
ストーリーは今にも死んでしまいそうなクリステン・スチュアートの美しさが、広大な敷地も衣装をも食っている117分。

ダイアナさんの最後は知っているけど、鑑賞中すでにもう精神が殺されかけていて、ずっと危なっかしくて怖い。
生家での走馬灯も、アン・ブーリンの幻覚を見るシーンもホラーなのです。
だいたい警告とはいえ、アンブーリンの伝記を与えるなんて、いくらなんでも乱暴だなと思うわ・・
ただ彼らには彼らの役割があることも理解できる。理解できるのは側から観ている他人だから。

精神がやられてるときって、たとえば踏み外すことも厭わない階段の降り方とかしちゃうんですよね・・・ふわふわ無鉄砲になるというか。自分を大事に思えなくなる。

そんな、あくまでダイアナ妃目線での暗く狭い世界の話ではあったけど、ファッションは唯一目が楽しい。紺ブレとデニムの定番カジュアルがやっぱりかわいいぃ
でもはじめに言ったようにクリステンの美しさが上回ってるんだな。


さておき
事実に基づいた寓話とのことだし、どっちが悪いとかではなくて、ただただ彼女にとってこの環境はアンマッチだったのだと。
思うのは、大人になりきれなかった、覚悟がなかったという印象になり兼ねない描写に偏ってた気がすること。
たった3日間だし、真偽も真意もニュアンスもへったくれもないかもしれないけど(リサーチはできる限り綿密にしたそうです)、ヘンリー王子は母親の棺の後ろを群集に囲まれながら何時間も歩いたことがトラウマになり、大人になってからあれは子どもにさせるべきじゃないと語ったらしい事とか、語りきれないエピソードが彼女を形作っているなって思うから、そんな心配いらないかな。
ASUKA

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