キャッスルグレンギャリ

拝啓天皇陛下様のキャッスルグレンギャリのレビュー・感想・評価

拝啓天皇陛下様(1963年製作の映画)
3.8
U-Nextで鑑賞。ジャーナリストの佐々木俊尚さんがラジオ番組で本作を紹介(主人公のヤマショーのように不況下でも三度の飯が食え風呂にまで入れる軍隊はまるで天国だと考える人もいるものだ、として)していたので早速鑑賞。
Wikiによると本作での演技がフジテレビから評価され、TV版「男はつらいよ」の構想が練られることになったそう。つまり本作がなかったら「男はつらいよ」はなかったわけです。
であれば本作がなければ渥美清は主演級俳優にはなっても、国民栄誉賞の俳優にはなれなかっただろうと思います。おそらくいろんなキャラを演じるコメディアンに終わったろうと思います。「男はつらいよ」以外の作品を見るといつもそれを感じます。
役のイメージが固定してしまうことは俳優として活躍の幅を狭め嫌われるのが普通ですが、渥美清のように徹底して突き詰めれば、永遠の存在になり得るのだと思いました。