椿本力三郎

キングダム2 遥かなる大地への椿本力三郎のレビュー・感想・評価

3.8
映画キングダムの楽しみ方として、
「前線で戦う女性」に注目するのが良いのかもしれません。
主役、脇役、味方も敵も含めゴツゴツとした男くさい役者が多く起用されていますが、
だからこそ、そのど真ん中で戦う女性が映える。
すなわち、前作は長澤まさみちゃん、今作は清野菜名。

今作はストーリーの深さとか一切求めずに、
清野菜名のアクションを見に行くべし。
「仲間」を意識し始めてから明らかに戦い方も変わる点、
アクションによって心情の変化を伝えられるレベルなのだなと思わされた。
(清野菜名は「東京無国籍少女」のときの
コマンドサンボのような実戦的かつ説得力の高いアクションも良かったですが、
本作は、そこにしなやかさが加わっていたように思う。
運動神経とリズム感が優れているのだろう)

さて、トヨエツ、大沢たかおの「将軍」感ですな。
あえて負けて、追い込ませて勝つという胆力を感じさせる不気味さ。
主人公・信は、そこにきちんと器の大きさを見て取っている感があって、
今後の信の成長に期待できる。
あと「カメラを止めるな」の濱津隆之ですな。
ダメな感じの中間管理職、肩のチカラの抜け方がとても良い。

今作では長澤まさみちゃんが、ほとんど出てこずに残念ですが、
次回作は前面に出てくるようで、今から楽しみです。