本好きなおじぃ

大怪獣のあとしまつの本好きなおじぃのレビュー・感想・評価

大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)
4.0
怪獣が死んだ。
相当苦労して倒そうとしたのだが、謎の光に包まれて倒れてしまった。
日本国民・世界ともに歓喜したが、唯一、政府は喜んではいなかった。この怪獣の「死骸」をどうするのか?という問題である。
案の定、死骸は各役所たらいまわしになり、そして成功を得ようと閣僚たちが奔走する。しかし、問題があるとすればその死骸は腐敗し始めていて、膨張しているということだった。
総理直轄の特務隊に所属するアラタ(山田涼介)が当初処理責任者に任命されるも、国防大臣所管の国防軍に役目を奪われてしまい、指揮系統も困難を極める。環境大臣官房のユキノ(土屋太鳳)は何とか成功のために獅子奮迅の活躍。そして、怪獣からは腐敗ガスと一緒にある物質が発見されてしまう。翻弄される主人公たちを待ち受けるのは一体どんな結末か。

相当な低評価だったのには笑ってしまったが、確かに、そうそうたるメンバーにそうそうたる幹事会社が参加していて、この話はないだろう、と思った方も多かったのだろう。

ただ、この年前半のエンタメ界を席巻したと言ってもよいだろう。そしてよくある怪獣ストーリーのアフターを描いたものとしては類を見ない。
笑いとしては相当コメディ感があった。大御所にそんなこと言わせるの?のセリフが多数(笑)劇場で怪獣の迫力に圧倒されながら、みんなで笑いたかった!
が、内容は至って真剣、閣僚たちが押し付け合い・奪い合う様子は見ものだし、そんなことで時間とってしまうの?というところもいかにも官僚らしい。そんな裏側を楽しく見れるのだから貴重だ。