椿本力三郎

シネマ歌舞伎 女殺油地獄の椿本力三郎のレビュー・感想・評価

シネマ歌舞伎 女殺油地獄(2018年製作の映画)
4.1
とてつもない世界に触れてしまった感覚。
当代の幸四郎と猿之助の対決やね、まさに。
そもそも近松門左衛門の台本が
人間くさくて、普遍的で、ドストエフスキーに通じるものも感じた。
幸四郎ですが親に勘当されたシーン以降、精神的な葛藤が所作や声色に出て明確にオーラが変わるのよね、上手かったなあ。
シネマ歌舞伎を勘違いしていました。
歌舞伎の記録映像ではなく、
歌舞伎を映画的手法で切り取るという試み。
カメラワーク、照明で強弱がよりハッキリするのよね。
歌舞伎と映画の良さが重なりあっており、
歌舞伎座にも足を運びたいと思わされる。
また、目附の大切さ、間の取り方、
直接的に武道の参考になりました。
ハマりそう、シネマ歌舞伎。