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mellowのmanamiのレビュー・感想・評価

mellow(2020年製作の映画)
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あんなオシャレなお花屋さんに、一見さんかつお一人様で入って花束を注文するなんて、度胸ある中学生だな。もともと店頭に並んでるのじゃなく、花を選んだりイメージを伝えたりして花束を作ってもらうの、私は照れくささもあって、大人になるまでできなかったよ。
しかも店主が爽やかイケメンだしね、ますますドギマギしちゃいそう。この夏目は田中圭のイメージそのまんまな役で、すんなり見てられるわ。
彼が毎日のように通うのは、今日日ラーメン1杯500円っつー金銭感覚バグってる町中華。偶然居合わせた訳ありカップル、こんなお店でそんな複雑な別れ話すんじゃないよ。あんな話で泣けるだなんて夏目さん、どんだけ涙もろいのよ。
学校休みがちな姪っ子との関係性とか、彼の良いところもそれなりに描かれはするんだけど、よくよく考えるとそれを目の当たりにしてるのは彼女だけで、夏目の「モテキ」を作り上げてる他の女性陣はいったいどこを好きになったんだろう?それぞれから見た魅力を、もうちょっと掘り下げてほしいかな。
それなりに親しげなあの子はともかく、たいして話したこともなさそうなあの人なんて、人生を左右するような決心までするほど惹かれた理由がいまいちわからないし。
何はともあれ、色とりどりに咲き誇る花束のような片思いたち。鮮やかで人目をひく大輪もあれば、小さく寄り添い合ってるのもある。その結果が「ありがとう、でもこめんね」だとしても、咲いたら、枯れるまで精一杯咲き続けるのみ。
そして、そうよね、「今じゃなかった」って、言っちゃダメだよね。自分への言い訳として使っちゃダメな言葉だわ。あの素敵なお手紙にも「間に合わない、遅すぎるなんてない」って書いてくれてたしね。勇気を出す彼女たちを見て、勇気をもらえる。もっと細かく言うと、「勇気を出してみる勇気」かな。
青木麻里子(ともさかりえ)は勇気が暴走しちゃってる感否めないけど。あ、それはそうと、青木家を訪問してる夏目を待つさほちゃん(白鳥玉季)が車の窓ガラスに「はぁ〜っ」てして「7×7=」って書くの可愛いな〜。7の段って難しいよね、宏美ちゃん、わかるよ〜。
ラスト、恥ずかしさをごまかすように「飛行機」って空を指さす彼女にもキュンとくる。

75(1784)
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