Eryyy678

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONEのEryyy678のレビュー・感想・評価

4.1
連結器がこれほどハラハラさせるアクションも、久しぶりかも。

映画業界も、AI利用が生身の人間の「仕事を奪う」として物議を醸していますが、あくまで生身のアクションにこだわるトム・クルーズという存在が、作中のストーリーともリンクして感慨深いものがありますね。

AI論争が表面化している現代だからこそ、本作のストーリーの軸となる人工知能という設定は、現代に根差したテーマともいえるし、一周回ってありきたり、とも言える。アクション部分に関しては中弛みがなく満足出来た一方、このストーリーならば何部作かに分ける必要はあったのだろうかと、疑問も感じる。

大天使の名を冠したガブリエルという敵役、そして十字架を模した鍵の存在など、どこか宗教チックで示唆的だが、舞台の一部が「ローマ」であったりと、なんかこの作品「ワイルドスピード」の新作と似ています?と思わずにはいられない。もちろん基軸は全く別のストーリーですが。
アバターとブラックパンサー新作の時にも思ったんですが、公開日がほぼ同時期な大作映画で、作中要素が示し合わせたかのように何か被っていると感じるのは、気のせいでしょうか。

本作の敵役ガブリエルに関しては、主人公因縁の相手っぽいですが、その冷静沈着っぷりが、底知れない感じがして良かったです。ポム・クレメンティエフ演じる敵の女も、若干製作者の性癖入ってそうな位にキャラが出来ていて、良かったと思います。

最高傑作とはいかないけれど、アクション面では間違いなく劇場で観るべき映画でした。
それにしても約3億ドルという破格の製作費は、一体何にそんなお金が掛かっているのか気になりますが、コロナ禍ということもあったのでしょう。俳優陣がやたら豪華で、何だったらギャラで結構費用かかってそうと思えるくらい。
Eryyy678

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