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ブラック・レインのEyesworthのレビュー・感想・評価

ブラック・レイン(1989年製作の映画)
4.6
【日米ポリスVSヤクザ】

リドリー・監督の日米の刑事の活躍と友情を描くポリスアクション大作。マイケル・ダグラス×アンディ・ガルシア×高倉健×松田優作の日米のスターが共演。

〈あらすじ〉
ニューヨーク市警の2人の刑事が、殺人を犯したヤクザの男を拘束して日本に護送する。しかし、大阪に着くなり犯人は逃走。2人は、言葉もわからず捜査権限もない中で犯人を追い、やがて日本の刑事と協力して逮捕に尽力する…

〈所感〉
正直世代ではないので高倉健や松田優作のことはあまり知らないが、名前だけはよく耳にするのでこの映画の凄さがなんとなくわかる。それでも、彼らが名優たる所以がこの作品でしっかりと伝わってくる。高倉健は寡黙で時に勇ましい日本男児の象徴的な人だ。松田優作はJOKER的なポジションだが、そのトリックスターぶりで作品に大いに貢献している。昔の俳優はかっこいい、なんていうかいぶし銀の渋さとは彼らのための言葉だろう。日米でヤクザを題材にした映画といのは今でもセンセーショナルに感じるが、当時の空気感はどうなったのだろう。キャストの名前だけでこんなにドキドキする経験はそうないはずだ。ストーリー自体はそこまで胸踊るものではなかったが、大阪という特殊な街を『ブレードランナー』のように異端にデザインされた世界観で表現しており、際立たせてくれた。日本の猥雑ぶりは大阪一つで成り立つことがわかった。そして、ヤクザ物というか任侠物は触れたことがなかったので、とても新鮮味があった。ラストシーン良かったなぁ。日米の絆の芽生え。
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