とりこ

血筋のとりこのレビュー・感想・評価

血筋(2019年製作の映画)
3.2
思いがけず笑ってしまった。苦笑。おもしろい。

終始苦々しい顔をした叔父さんは碌でもない身内を持ってしまって、それでも自分を抑えて身を捧げて苦労されたんだろうな、、本当お疲れ様です……。関係のない自分でも思わず労わりたくなってしまう。(人として徳があって信頼もされるのは叔父さんですよ!)

そして辿り着いたお父さんがまぁなんともダメで、だらしないし、口先三寸というか屁理屈というか人間らしいというかお金ない芸術家ってこんな感じかも苦笑 でも「わたしみたいになって欲しくないから身を持って例を見せる!」みたいなダメなりの矜持があって、斬新だし笑 冗談抜きで本当そういうのって難しいことだし立派だと思います。

息子さん(監督)は実の親御さんでおられるので複雑だと思うのですけど…。言葉にまで昇華されないたくさんの感情に彩られた複雑な味わいの作品でした。(ポスター絵はお父さんの絵にして欲しいところであった。)



追記:おじいちゃんおばあちゃんが孤独なのは世界中どこも同じことなのか、つらい。(近代的自我の浸透、消費至上文化、世界的不況…と理由をあげ連ねたところで高齢者たちの孤独が消える訳でないのがまたつらい)
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