アー君

アニエスによるヴァルダのアー君のレビュー・感想・評価

アニエスによるヴァルダ(2019年製作の映画)
3.0
アニエス・ヴェルダは他のヌーヴェル・ヴァーグ関連の映画人よりもムダに尖っておらず、彼岸派出身と女性作家だからなのか、柔軟でアイデアに親しみやすさがある。

代表作ぐらいで作品をすべて観たわけではないので、ドキュメンタリーとして退屈だったところもあったが、彼女の人となりを知ることができた。

デ・ニーロが渡仏して撮影した主演作品があったようで、監督本人も認めていたが大コケ(笑)した映画があったのは知らなかった。

最近SNS界隈では飲食店による若者の愚行が話題になっているが、どうして今頃なの? と疑問も残る(ドリフの番組や他の配信者でも食べ物を粗末にするのは昔からあった)

モノ(映像)づくりの楽しさを何か勘違いしている感じがして悲しい。論点はズレるが飽食の世界をつくった責任は私たちにあり、子供らに食感的な飢えはないが、食べても満たされない空腹感を大人たちは与えてしまったかもしれない。
あんなのを撮るヒマがあるならば、先輩諸氏の名作を観るだけでも更生できるのではと思うのだが甘いかな。
アー君

アー君