キラリ

見えない目撃者のキラリのレビュー・感想・評価

見えない目撃者(2019年製作の映画)
4.1
“わたしは、あきらめない!”

先が読めないハラハラドキドキのスリリングな展開に目が釘付けになってしまった。どこか韓国映画を感じさせるような計算され尽くされた緻密なカメラワークと音楽の使い方も非常に好み。演出のセンスがいい。邦画サスペンス映画としては、上位に入るくらいレベルの高い作品だと思う。

また、とにかく吉岡里帆が素晴らしい。全体的に芸が細かいし、まずオープニングのシーンの表情から一気に引き込まれる。醸し出す雰囲気から弟の死に負い目を感じているのもよく伝わってくるし、目の焦点があっていない感じからも盲目のリアリティが感じられる。間違いなく吉岡里帆の代表作の一つになる映画なんじゃないかな。

ラスト30分くらいの廃墟に潜入してからの場面では、所々不自然さが目立つ部分(盲目でここまでスムーズに攻撃をかわせる?動ける?)はあれど、地下鉄やエレベーターのシーンの緊迫感は凄かったし、2時間があっという間に感じるくらい映画の世界観に没入できた。
数年後きっとまた観返したくなるであろう作品の一つ。
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