キラリ

ニッポンの大家族 Saiko! The Large family 放送禁止 劇場版のキラリのレビュー・感想・評価

3.5
“あなたには隠された真実が見えるだろうか?”

深夜番組として放送していたモキュメンタリー番組『放送禁止』。一部の界隈でカルト的人気を誇っていたフェイクドキュメンタリーで、かくいう私も番組の大ファンであり、モキュメンタリーが好きになったきっかけとなった作品でもある。私自身が“考察”という言葉を知って、ハマりだしたのも確かこの番組だったな。

本映画は、その『放送禁止』の第2弾「ある呪われた大家族」の後日談として描かれた作品。なので、登場する家族の背景の理解を深めるために、映画を観る前に前日譚であるテレビ版の方をDVD等で観ることをおすすめします。

映画は、埼玉県所沢市に住むとある大家族3男4女と両親の計9人家族「浦さん一家」が、番組のために外国人レポーターから密着取材を受けるところから始まる。大きくなった子供たちも進んで家事を手伝っていて、貧しいながらもみんなで支え合って生きる幸せな大家族に一見みえるのだが、何かがおかしい。物語が進むにつれて、違和感を覚えることが増え、徐々にこの家族の闇が浮かび上がる・・・というのが大筋。

至るところに伏線が散りばめており、それがラストにむかって華麗に回収され、隠された真実が見えてくるのが、この手の作品の醍醐味なのだが、本作も期待を裏切らない面白さだった。深夜番組⇒映画の順でみると「この人が黒幕だったのか!」と意外な真実に驚きを隠せない。

考察系、伏線回収モノ、人怖系が好きな方には、深夜番組『放送禁止』とあわせて、この映画をぜひおすすめしたい。(映画から話はそれますが、モキュメンタリーがお好きな方は、テレ東で不定期で放送されるモキュメンタリー番組やYoutubeのチャンネル「フェイクドキュメンタリー『Q』」がかなりおすすめです!)
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