てつこてつ

紅い服の少女 第一章 神隠しのてつこてつのレビュー・感想・評価

3.2
最近では「僕と幽霊が家族になった件」や、サスペンススリラーの秀作「目撃者 闇の中の瞳」の指揮を執ったチェン・ウェイハオ監督作品であったので鑑賞。

台湾ホラーは、一番最近で鑑賞したのは「返校 言葉が消えた日」まで遡るが、「呪詛」や「屍憶」などなかなかレベルが高い作品も多い。

本作に関しては、正直、ホラー慣れした自分には特に怖い作品ではなかったが、民間伝承を題材にした丁寧な作り方、視聴者を惑わす意外なシーン転換、劇中で登場する“魔神仔”と呼ばれる妖怪?(精霊?)の造形なんかがギレルモ・デル・トロ監督作品を彷彿させるくらい、しっかり凝っていて、それなりに見応えはあった。「怪怪怪怪怪物!」を鑑賞した際に台湾映画界のVFXのレベルの高さに驚いた記憶が蘇る。

にしても台湾の民間伝承は、日本、特に地理的にも近い沖縄に伝わる物に似ている部分も多いなあ。

ヒロイン役のティファニー・シューは本作出演後に同監督の「目撃者 闇の中の瞳」にも抜擢という形になるのだが、おそらく欧米人の血を引いているかと思われるその独特な容貌にはやはり目を惹かれるね。

但し、そもそも、何故、ヒロインの恋人の一家が“魔神仔”に狙われる羽目になったのか?“魔神仔”の目的は?・・といった辺りが曖昧なまま終わるので、第二章に期待したいところ。
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