nasa

82年生まれ、キム・ジヨンのnasaのレビュー・感想・評価

82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)
3.9
スーツ着たコンユがただいま早々子どものお風呂を手伝ってくれるシュチュエーションにニヤけながら観ていたが、そんな甘い映画じゃなくて、
一定の層にぶっすり刺さる作品。

ジヨン側は見慣れた俳優さんが多々。海街のお友達や、キム・ソンチョルくんが出ていて、ラッキーソンチョル!
※トッケビにチョン・ヘインが出ていることを知らずにみて嬉しかったときに爆誕したラッキーヘインからくる言葉

憑依設定を深掘りしていくのかと思っていたけど、そこは映画上の手段だったのかな。
ジヨンはもちろん夫の不安も描かれて、そこにハッとした。旦那さん側もどうしていいかわからなくなるよね。彼なりに頑張ってはいるし。
子育て世代のリアルを描いた等身大な映画だった。



以下自分語り










82年生まれなのでこの作品をずっと観たかった。
子育て中、育児で社会と切り離されている感覚が私は心地よかった。
金銭的なことを考えたら一刻も早く働きに出なくてはいけなかったが、私が倒れたら誰かに助けてもらうのが難しい状況だった。産後は免疫も落ち扁桃腺をよく腫らせて高熱で苦しんだ。

つい先日夫との話の中で、
妊娠中産後数年までの私は別人のようだったと言われた。
全く自覚はない。
ホルモンのせいなのか環境や状況もそうさせていたのだろう。
私はわたしという感覚を保ったままその時を生きてた。
なぜそういわれるのか、わからない。
そう感じていたならよく夫も耐えてくれた思う。


これでいいのか悩むことはもちろんあったし、後悔だってある。
だけど、子供と濃厚に過ごせた時間は間違いなく自分にとって幸せな時間だった。

ジヨンの孤独も理解はする。
どの女性の考えることも選択も正解なんてないと思う。いろんな価値観がある。
産後でバランスが崩れた状態でより落ち込むこともあると思う。
雑誌やメディアなどで、ワーママなる言葉や働くママ応援といった風潮にあるけれど、女性の社会進出がだいぶしやすいように変わる世の中で、家庭に居る女性もそうしやすいように、
女性のその後の多様化も浸透してくれたらいいのにな、と思う。
nasa

nasa