むらむら

フォードvsフェラーリのむらむらのレビュー・感想・評価

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)
5.0
(今回、5行目以降、ヒドい下ネタなので、苦手な人は読まない方が良いです)

■ レンタルビデオ店にて ■

店員「いらっしゃいませ。どの作品をお探しですか」
俺 「バレンタインデーなのに一人で寂しいので、何かヌケる作品を借りたいんですけど」
店員「追い抜く作品ですね」
俺 「はい、多めにピュッピュ、ヌケる作品です」
店員「ビュンビュン追い抜く作品……どれどれ」
俺 「ドキドキ」
店員「『フォードvsフェラーリ』とかいかがでしょう」
俺 「おお! 『嬢とフェラ有り』ですか」
店員「そうです、『フォードvsフェラーリ』です」
俺 「『嬢とフェラ有り』。それが良いです」
店員「はい、とても良い作品です」

俺 「ちょっと内容教えてもらえますか」
店員「24時間耐久のルマンこのレースに勝つのが大まかな内容ですね」
俺 「24時間耐久の……マ○コのレース……なんか凄そうで、ワクワクします。しかも大ボリュームですね」
店員「実際には2時間20分ですが」
俺 「ってことは、総集編ですか?」
店員「フォードの総力戦です。良いシーンだけ抜き出されてる感じですかね」
俺 「嬢との総力戦! 抜いて出して! それは最高ですね」
店員「最高ですよ」
俺 「フェラ有りのシーンはどれくらいありますか」
店員「フェラーリのシーンは少なめです」
俺 「フェラ有りって書いてあるのに少なめですか。パッケージ詐欺じゃないですか(怒)」
店員「その分、フォードのシーンはいっぱいありますよ」
俺 「嬢とのシーンがいっぱい……うーん、たとえ嬢とのシーンが多くても、フェラ有りが多いほうが嬉しいんですけどね」
店員「確かに、フェラーリ好きにはちょっと物足りないかもしれないですね」
俺 「監督は誰ですか」
店員「マンゴールドさんって書いてありますね」
俺 「マ○ゴ……もしかしてゴールドマンさんですか。往年の名監督ですね」
店員「はい、『アイデンティティ』も撮ってます」
俺 「女優のアイデンティティを剥ぎ取るようなハードな作品ですか。ふむふむ」
店員「これもハートのある作品ですよ」

俺 「ところで、主人公はどんな男優ですか」
店員「主人公はケンという中年のオッサンです」
俺 「ケンちゃん……洗濯屋ですか?」
店員「車屋です」
俺 「そうですか。まぁ、似たようなもんですかね。一番の見どころはどこでしょう」
店員「後半のフェラーリ対決です」
俺 「出ましたフェラ有り対決! ……それは凄そうですね」
店員「ケンが抜けそうで抜けないのでハラハラします」
俺 「寸止めですか。大好きです」

店員「クライマックスでは、もうちょっとで抜ける……ってところでピットに入ってチェンジです」
俺 「そこでチェンジ……いわゆる、花びら回転ですか」
店員「そうですね、回転があまりに早いと良くないので」
俺 「回転があまりに早いと抜けないですもんね」
店員「抜くように頑張ってるんですが、ピットで休ませる必要があるんです。そういうルールなんですよ」
俺 「なかなか変わったシチュですね。ピット……というのは待合室で休憩ですか」
店員「まぁ待合室みたいなもんですね。ケンは休憩してますが、その間も、観客は大興奮ですよ」
俺 「おお、観客までいるんですか! それは嬉しいサプライズです」

店員「しかも、チェンジに時間がかかるので、ケンは2回抜かなきゃいけなくなるんです」
俺 「2回連続抜き! 若いですね」
店員「それが、ケンは46歳なんですよ」
俺 「私も見習いたいものです。最後はどうなりますか」
店員「ケンが見事なフィニッシュを決めます」
俺 「それはスッキリしますね」
店員「ケンはフィニッシュしたところを子供に見せつけるんですよ」
俺 「うわっ、いいんですかそれ」
店員「イカしてますよね」
俺 「イカれてますし、イカされますね」
店員「……説明が長くなりました。さてむらむらさん、どうしますか、レンタルしますか」
俺 「はいお願いします」
店員「毎度ありがとうございます」
俺 「楽しみです」
店員「では、この『フォードvsフェラーリ』、男同士の抜きつ抜かれつの勝負、ぜひ楽しんでください」

俺 「ええっ!? 男同士!?」

(おしまい)
むらむら

むらむら