途中で
「バイオハザード」
ってタイトルが出てくるんじゃないか、と心配になってしまったチリ産のストップモーションアニメ。
森の一軒家に迷い込んだ少女マリアが、そこで二匹の子豚を見つけ、人間として育てあげていく、というお伽噺のような話。
特筆すべきは、狂気のような、めくるめくストップモーションアニメの手法。実寸大の部屋を作り、そこの壁に執拗に絵を塗り重ねていく手法で撮影してる。しかも絵だけじゃなくて、泥人形とか小道具とかが交じる不可思議な世界は、これまで観たことない斬新で悪夢的なもの。
アリ・アスター監督が絶賛するのもさもありなん、というようなシュヴァンクマイエルというか「バイオハザード」と言うか「サイレント・ヒル」みたいな悪魔的世界を延々と味わえる。
これ映倫のレーティング「G」--「年齢にかかわらずどなたでもご覧になれます」だけど、マジで小学生とかに見せたらトラウマになるんじゃない?
これとか上記シュヴァンクマイエルとか、チェコアニメ「ファンタスティック・プラネット」とかは、子供にお仕置き以外で見せちゃダメな気がするんだけどなぁ……。
映像表現で言うと、特に、頻繁に出てくるデッカイ両目みたいなの。
AAにすると
<●><●>
↑こんな感じのがガンガン挟まれる。
「い つ も み て い る ぞ」
の都市伝説みたいでめちゃくちゃ精神的にキタ。その合間に鉤十字とかがサブリミナルのように入ってくるし。
入ってくるといえば、豚2匹が人間になって、弟がトイレ行ってたら姉ちゃんがフツーにズカズカ入ってくるのは面食らってしまった。弟、トイレでフツーに用を足してて良かったね。
映像だけでなく音も不穏すぎる。
特に、オオカミの呼びかけとおぼしき
「マ~リ~アァァァ」
「マ~リ~ア~ァ」
ってオッサンの声も呪文のようでメチャクチャ怖い。
だってこれが
「むらむら~ むらむら~」
だったら怖すぎない!?
百歩譲って、俺、ホント、
「むらむら マリア」
って名前じゃなくて良かったと親に感謝したくなった。つか、全国の「マリア」さんは、この作品を観てどう感じたんだろう。
以前、「おい小池!」のポスターを観て、全国の小池さんがどのように感じてるか気になったときと同じ疑問が湧いた。あと関係ないけど、知り合いの小池さんは、いつも飲み会とかで「ラーメン何が好きですか」って聞かれててウザそうにしてて可愛そうだった(塩ラーメンでした)。どーでもいい話ばかりでスイマセン。
この話の元ネタとなった「コロニア・ディグニダ」事件ってのも内容に負けず劣らず怖く、ググって後悔してしまった。てか俺、怖いしか書いてないね。
皆さんのレビュー読んでると、高確率で「寝た」って意見が散見されるが、俺、寝たら悪夢しか観ないだろうなーとビビって、気合で起きてました。<●><●> が夢に出てきたらイヤだもん。
最後に<●><●> が夢に出てきそうな方のために、下にちょっと付け足したのを置いて、今回は終わりにします。
<●><●> カックン
∥ ∥ カックン
くく くく ♪ UFO~(←ピンク・レディー風に)
どーでもいいついでに、このジャケット、どことなくクイーンのアルバム感あるよね!
(おしまい)