ドキュメンタリーではなく、
ドキュメンタリー風にフィクションを撮るというのは結構難しいと思う。作り話とわかっていても、そうは思えぬようにしなければならないからだ。一方、野次馬根性に訴える、いわゆるドキュメンタリーというものは、実写というだけの実際は編集作為の産物である、情報操作や捏造から得るものは何も無い。
そんな中であえてフィクションと断り、こういうものを撮るためにも映画はある、と強く思わざるを得ない作品だ。フィクションなわけねーだろうと観客に強く思わせる力がある。見終わった後、これ程カタルシスを覚える映画は少ない。できる事なら日本の中学生全員に授業の一環として鑑賞させたい。