白雨

冬時間のパリの白雨のレビュー・感想・評価

冬時間のパリ(2018年製作の映画)
3.0
恋愛の何を知っている訳でもない今観るのは早かったかなという感は強いけれども、イメージに違わずお洒落で、何があるわけじゃないけどぼんやり自分では体験できない日常を眺めているだけでなんだか新鮮な気持ちになれる作品だった。お互いに干渉し過ぎない関係性というか、一応相手の生活に興味を持っていて、だからこそ疑ったり口論したりするんだけど、あくまで外から観察する者でしかなくて(自分のことなのに)決して激情をぶつけるまでにはならない関わり方、観てる方としては何で?ってなるけど、実際にその場にいる全員がそれを許しているんだったら、割と居心地良い関係かもしれないなと思った。

出版業界の変化とかターゲティングの話とか、私小説らしい小説を私小説と決めつけて読んでいいのかとか、描かれる個人のプライバシーの問題とか、真面目に考えようと思えばいくらでもその価値はありそうな内容が議論されていたけど、これに関しては自分の知識が足りないのと、主に描かれる登場人物の恋愛とは完全に切り離されていて上手く頭の中で結びつかなかったのとで、あんまりきちんとした感想がまとまらなかった。
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