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岬の兄妹のhaiziのレビュー・感想・評価

岬の兄妹(2018年製作の映画)
3.3
零れ落ちる人たち。。。。

障碍とか、貧困とかで孤立して社会のシステムから零れ落ちてしまった兄弟が必死に足掻いて生き抜く姿を生々しく映す本作。

正直、観ていて堪らなくしんどい(´Д`)↓↓↓
“胸糞”と感じる方もいるんじゃぁないかな。
私もちょっとそう感じた。だけど、、、これが“リアル”な人達もいるんだろうなぁと思うと胸が痛い。

障碍を持つ人(自分より下の人)を利用する人、笑う人、見下す人、現実にもたくさんいる。本作の兄もそう。
妹の上客に結婚を提案するお兄ちゃんの行動は刺さる↓↓
妹の上客の小人症の彼を障碍者と云うフィルターにかけて、お客さんを見ていた。自身も軽度の障碍があるのに。

自身に障碍があるからといって、障碍者に対してフラットになる事なんてできないのだろう。障碍の大小で相手を見下したり優位になった気になったりする。だから、兄に対して労う気持ちはあれど批判する気持ちはない。
きっと人ってこうなんだろうな。私も含めて。。。


だけど、お兄ちゃんは自分と妹が生きる為に、足掻いて這いつくばって必死で生きている。
その姿は、神々しくも感じるんだけど“頼れや💢”と感じてしまった。
本作ではほとんど描かれていなかったけど福祉とかにね。
こういう方々にこそちゃんと福祉が届いて欲しい。
そして、こういう方々が周囲の目を気にせずに福祉に対して手を挙げられる社会を願わずにはいられなくなる。


ご兄妹お二人の演技が抜群!!
身を削って演じてる熱量を感じた。

出演者ありきのエンターテイメント作品とは一線を画した本作、見ごたえ充分。
でも、あまりにもしんどい作品だったなぁ。。。

だけど、観て良かった( ゚д゚)ウム
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