leyla

ニコラス・ウィントンと669人の子どもたちのleylaのレビュー・感想・評価

3.9
『パディントン』に関連した話だと聞いて鑑賞しました。なので今作というよりパディントンについてのレビューに💦

『パディントン』は原作者が子供の頃に目にした、首から番号札を下げ、トランクを持ち、駅に佇むユダヤ人の子供たちの姿にインスパイアされて制作したのだそうです。当時、ナチス迫害から逃げてきた〈キンダートランスポート〉による子供たちを受け入れた国はイギリスだけだったといいます。

なぜ母のメアリーはあんなに親切にパディントンを受け入れたのか不思議だったのですが謎が解けた気がします。パディントンがルーシーおばさんに言われた「英国人は他国から来た見知らぬ子供を家に招き入れてくれるから心配いらない」のセリフは実話に基づくのですね。パディントンが感動的なのは、慈善の心が息づくイギリスの物語だったからだった。いっそうパディントンへの想いが募りました♡

今作について。ナチスからユダヤ人の子供たち669人を救い、イギリスの“シンドラーのリスト”と呼ばれたニコラス・ウィンストン氏のドキュメンタリー。

ニコラスさんの勇気と行動力が素晴らしい。助けられなかった子供たちへの罪の心から、そのことを妻にさえ言わなかったことにも感動しました。

さらに素晴らしいのはテレビでニコラスの行動を知った子供たちによって慈善の輪が今なお広がり続けていること。

ニコラスに命を救われた子供たちの子孫は現在6000人にも及びます。命の繋がりを感じるドキュメンタリーでした。

ニコラスさんがとても明るくて好きになりました。BBCの計らいも素敵です。


*Yuiさん、ありがとう〜!*
leyla

leyla