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魂のゆくえのleylaのレビュー・感想・評価

魂のゆくえ(2017年製作の映画)
3.7
牧師版トラヴィス(タクシードライバー)2017年バージョンといった感じ。フィルマのあらすじが詳しい。ポール・シュレイダー監督が社会への怒りをぶつけたような作品だった。

↓以下ネタバレ含みます










環境汚染を揉み消す企業から教会が援助されていると知り、信仰心が揺らぎ、破滅への道を選ぼうとする死期間近の牧師の話。

マリーという女性が妊婦だったことが重要なのだと思った。マリーはトラー牧師にとってマリアの役割であり、最後はマリアに魂の救済をしてもらったのかと。私には死の間際の妄想に思えたラストだった。

展開の強引さとスピリチュアルなシーンやラストの描写はあまり好みではなかった。スコセッシだったらどう撮ったのだろうか。

イーサン・ホークの円熟味を増した演技は素晴らしい。哀しみを背負った孤独な男の雰囲気が全面に漂っていて息苦しいぐらいだった。
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