Toineの感想文

笑う窓の家のToineの感想文のレビュー・感想・評価

笑う窓の家(1976年製作の映画)
4.8
【散りばめられた不気味な小道具】
ジャケットの笑ってる口が喪黒福造みたいでイカす。

ジャッロでミステリーで大どんでん返しがあると聞いてずっと観たかった本作。
やっと鑑賞できて嬉しいいいいい!!

まず主人公が終始振り回されてて面白い。

序盤から何回も出てくる修復を依頼されたフレスコ画がモロに【聖セバスティアンの殉教】だったのでその時点で爆上がる心拍数😆

オープニングカットがいきなりグロかったので期待しましたがその後は意外とゴアシーンや派手な演出は控え目で、淡々と勘ぐりと謎解きを進めて行き最後の最後で大大大大どんでん返しでぶち上げる!!!
最っっっっっ高!!

辻褄が合わないジャッロのいつものやつとか、ラストに全振りしてるからジャッロにしては大人しい演出が最後のどんでん返しとすごくマッチしていて、やっぱりイタリア人ってセンスが良いなと思いました(偏見)

少しだけ出てきた笑う窓の家とか教会の内装とか美女が飼ってる大量のカタツムリとか逆光を利用した構図とか耳障りな笑い声から徐々に切り替わるゴシックなエンディング劇伴などいちいち好みにぶち刺さって何度でも観直したいです!

神父のお顔がやけにツルツルしていたのが伏線だったという冗談みたいなヒントが1番シュールでお気に入りでございます。

ピーター・グリーナウェイ監督はこちらの作品からカタツムリインスパイアされたのではないかなと思いました。