TOMMY

ぼくは明日、昨日のきみとデートするのTOMMYのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

『明日、会えるかな?昨日のきみに....』


「学園とセカイと楽園」「君にさよならを言わない」などで知られる七月隆文の小説を基にした青春ラブロマンス。一目ぼれした女性と恋人同士になった美大生が、彼女の抱えている思いも寄らぬ秘密と向き合う姿を追い掛ける。メガホンを取るのは、『ホットロード』『アオハライド』などの三木孝浩。『ストロボ・エッジ』などの福士蒼汰、『近キョリ恋愛』などの小松菜奈が、主人公のカップルを好演する。爽やかで切ない物語や、舞台となる京都の美しい風景も見もの。

京都の美大に在籍する20歳の南山高寿(福士蒼汰)。ある日、彼は電車で大学に行こうとしたところ福寿愛美(小松菜奈)という女性に出会い、瞬く間に心を奪われてしまう。高寿は愛美に声を掛けるが、高寿のある一言を聞いた途端に愛美は涙を流す。その理由を尋ねることができずにいた高寿だったが、その後二人は付き合うことになる。周囲からもうらやましがられるほど順調に交際が進み、幸せな日々がいつまでも続くと考えている高寿。だが、愛美から思いも寄らなかった秘密を打ち明けられる。

これは予備知識なしで見て本当に良かった。何も知らなかった分、後半からの展開が衝撃で余計に切なかった。前半、ただの美男美女を使った恥ずかしい恋愛映画だと思ったが、愛美のメモ帳からの告白から、全く別物になった。こんなに切ない展開が待ち受けているとは。。

愛美がとにかく良い子。こんな人いるのかってくらい。いくら命を救われたからと言っても、ここまで人の事を愛せるって。。
2人の関係的にも愛美の方が高寿よりもハードモード。最初からほぼ初対面の男にモデルやらされて、2日目には両親に挨拶して、好きになっていくのと同時にやりたいことが出来なくなっていく。

会える期間は5年ごとの月が満ち欠けする30日間。なんと言ってもこの設定が素晴らしい。相手が35歳になる時が最後に会える期間。好きになればなるほど辛い。後半からの愛美主観はこれまでの2人を思い出し涙。ダメだ。『ごめん。俺もだいぶ涙脆い。』前半の目を瞑りたくなるような恥ずかしいシーンに、こんなにも感動するなんて。

愛美にとっての最後の日、『また会えるよ。』って返事した愛美の気持ちは、一体どれほど辛いものだったのか。こんなに辛いならなんて思ってしまうけど、でも高寿の『単純な事だった。こんなに苦しかったのも、乗り越えようと思ったのも、愛美のことが、こんなにも好きだったからなんだ。』って言葉が全部、良かったって思わせてくれた。

あと、東出昌大の親友も良かったなぁ。『なぁ見たまえよ南山くん。月と地球も、ある意味すれ違ってるって言えるよな。』映画に罪はない。
でも、ハッピーエンドのMVだけは小松菜奈さんに変えて欲しい。出てるのがあの人なのはさすがに出来すぎだよね。
TOMMY

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