TOMMY

名探偵コナン 絶海の探偵(プライベート・アイ)のTOMMYのレビュー・感想・評価

3.5
限界突破!究極のスパイミステリー!


監督:静野孔文
脚本:櫻井武晴
主題歌:斉藤和義「ワンモアタイム」

劇場版名探偵コナンシリーズの第17作目のタイトル。2013年4月20日公開で上映時間は110分。
興行収入は36億3000万円で、シリーズ最高だった『漆黒の追跡者』の35億円を上回る大ヒットとなった。読売テレビ開局55周年を記念して作られた作品。

静野孔文による初の単独監督作品であり、脚本を『相棒』などの人気刑事ドラマを多数手がけた櫻井武晴が担当した事で当時大きな話題となった。

海上自衛隊が保有するイージス艦(*1)を舞台に事件が繰り広げられており、
そのイージス艦の取材には防衛省と海上自衛隊が全面協力しており、イージスシステムを搭載した最新鋭護衛艦の内部などが鮮明に描かれている。
また、いつも冷静な判断で危機を乗り越えていたコナンが終盤で八方塞がりとなり、人前で新一として感情を露にする貴重な場面も見られる。
この時にコナンの頬を水滴が滴るが、これがコナンの涙なのか汗なのかは明言されていない。

毎回OVAで展開されていた劇場版プレストーリーが初めて地上波で放送され、『消えた老舗の和菓子』の放送により劇場版でお馴染みの綾小路文麿がテレビアニメ初登場となった。
今回はエンドロール中にエピローグの一部が流れるという初めての演出がなされた(フィルムコミック、ノベライズ版ではこの時の台詞も追加されている)。
なお、この映画以降、平次&和葉、キッド、世良、赤井、安室、京極、黒の組織のうち誰かが映画に登場するようになった。 

4月20日の早朝、京都府の舞鶴湾沿岸を巡回中だった海上保安官・倉田正明は爆発物を積んだ不審船を発見する。
その船は某国の工作船である事が判明し、そのニュースに日本全土が緊張に包まれた。
同日、イージス艦「ほたか」の体験航海に参加する為、コナン達は舞鶴港を訪れていた。

イージス艦に乗り込んだ一行が案内役の航海長・井上文忠から説明を聞いていると、突然艦内に大きな音が響き渡る。
井上は注排水装置の音だと説明するが、コナンはその音に違和感を覚える。
そして戦闘指揮所(通称CIC)の訓練を見学していると、海中から接近してくる物体をソナーが感知する。
艦長の立石由紀夫の指示で厳戒態勢に入る隊員だったが、目標は只の難破船だった事が判明。立石が一連の事を訓練だと説明し、事なきを得る。
その後は自由行動となり、コナンはそこで小学生・雨宮勇気と女性自衛官・藤井七海と出会う。七海に不信感を持ったコナンは阿笠に連絡をとり、彼女の所属の調査を依頼する。
その時、突然艦内に悲鳴が響き渡る。注排水装置のフィルターから男性自衛官の左腕が発見されたのだ。

捜査が進むうちに左腕の持ち主は若狭地方隊情報官・笹浦洋介だという事が判明。後にコナンの連絡を受けて舞鶴に来ていた平次は、舞鶴の造船所で笹浦の左腕のない遺体を発見する。
小五郎からの連絡を受けて乗艦した目暮達も加わり本格的な捜査が開始されるが、その中で七海が不審な行動をとる。
七海が忍び込んだ艦長室にコナンは衛星電話を使って捜査陣を呼び寄せるが、そこで彼女が防衛大臣直属の情報保全隊員だという事が判明する。
同時に彼女の口から某国のスパイ「X」がイージス艦の機密情報を盗む為にこの艦内に潜入している可能性がある事が明らかとなった。
笹浦は機密情報を狙う「X」に殺害されたのか?
そして「X」の協力者である竹川の行方を追っていた平次と和葉、更にはイージス艦に潜んでいた「X」の正体に気づいた蘭の身にもかつてない危機が迫ろうとしていた……

ビックリするほどあっさりした内容だった。正直テレビスペシャルとかでやってもいいレベル。柴崎コウは声わかりやすい。
真犯人が捕まってからがクライマックスなのが劇場版よね。
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