日本では公開前から不謹慎な宣伝により変なかたちで有名になってしまった今作。やっぱりなんか構えて観てしまった自分がいた。
だって冒頭から、いきなり赤ちゃんのぬいぐるみぶっ壊すんだもん。えー！その表現大丈夫？？って思って身構えるじゃないですか。どんどん煽ってきそうじゃないですか。
ついにきた！と思ったのが「男を落とすならこれ♡」でメンズをどんどんはめていくシークエンス。「とにかく教えを請いて自尊心をくすぐれ！PC！スポーツ！投資！映画のうんちく！」極めつけは「浜辺でギター弾き語りがち」というRGさんに怒られるやつ。ああ肩透かしだ。あるあるが古くないか？あと映画くらい好きに語らせてくれ。。
「男女の二項対立やめよーよ」とか、等身大を肯定するメッセージだったりはかなり良いなあと思ったんです。「死ぬという現実に目を向けちゃいけないバービーランド」というポジティブによる思考停止をちょっぴり揶揄して、もがいて生きる人間讃歌につなげてくれたのもお気に入り。
それだけに、小ネタが古臭くジェンダー議論の火種を無理矢理入れた感が少し残念だったかな。そもそも登場人物が「男女という性自認のみ」の二項対立な時点で古いですね。実はこの感想も公開前のマーケティングトラブルが無ければ出ないもの。宣伝ってやっぱ大事だなと思わされる。
