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母の残像のたむたむのレビュー・感想・評価

母の残像(2015年製作の映画)
3.1
鬼才ラース・フォン・トリアーの甥、ヨアキム・トリアー監督による長編第3作目。
母の日に因んで、各レビューサイトでの評価割れが気になっていた本作を鑑賞。ついでに初ヨアキム。

著名な戦場カメラマンだった母の死の真相をめぐり、彼女の知られざる一面や思いを共有していくなかで、絆を取り戻していく様を描く。

作品の本質に触れるような邦題が良いですね。
妻イザベルの死以来、過保護になったガブリエル・バーン扮する父ジーンを鬱陶しく感じているコンラッド。そこへ、ジェシー・アイゼンバーグ扮するジョナが加わり、現実と向き合っていく。

イザベル・ユペール扮するイザベル(まんま)は、戦地の惨状を伝える使命があり、過酷な戦場へ赴いては、危険な仕事に取り組んでいた女性。ゆえに家を空けがちな生活を送り、薄れゆく家族との絆に悩み、大きな孤独を抱えていた。

母親の死を未だ受け入れられない次男のコンラッド、真実を知りながら秘密を知り抱え思い悩む長男ジョナ、真実を知ったうえで秘密にも勘付いていた父親ジーンの不協和音と成長の物語。母への失望を飲み込み、残された父と2人の息子たちが、新たな関係性を構築しようと踠き、苦しむ。

あらすじはミステリー要素を匂わせますが、あくまでもベースはヒューマンドラマ。
ただ、物凄く断片的かつ余白の多い描き方なので、かなり掴みづらい印象の作品でした。

こんな早口じゃない(笑)落ち着いた役のジェシー・アイゼンバーグは初めてかも( °ω° )
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