腕利きの傭兵としてその名を轟かせていたギリシャ神話の大英雄・Hercules(Dwayne Johnson)とその仲間たちは、トラキアの王女から救援要請を受ける。疲弊した農民たちを兵士に育て上げ、域内の集落を荒らして回る逆賊たちを迎え撃つ。
◆ロック様が演じる大英雄!
ギリシャ神話でも屈指の知名度を誇る大英雄Hercules。今作では《デミゴッドでは無く純粋な人間の子》として描かれている。
人の身でありながら神の子としての期待を背負わされるなんて。大変だ〜。
なーんて悠長に構えて観ていたら、ちょっと!なにこれ!インパクト凄すぎませんか!!
ばっきばきに鍛え上げられた筋肉の上に、つるっつるのゆでたまごが乗っかっているようなロック様。そんなゆでたまご様(失礼)にもじゃもじゃした髭が!ばっさばさのロン毛か!くっついているじゃありませんか!!
そしてその上からライオンの被り物までお召しになられて、いつからライオンマスクに変身されたのですか!!
クッションのネt…(げふんげふん)
じゃなくてクッションのモチーフにされるくらいに爽やかなスマイルはどこへやら。終始神妙な面持ちでいらっしゃる。これはこれで半神として畏敬の念を抱かれている事へのプレッシャーが表現されているようですが、ここで全私が疑問を呈する。
これ、ロック様じゃなくてもよかったんじゃねぇ?(暴言)
◆ギリシャ神話の大英雄
デミゴッドとしての英雄譚を映像化したファンタジー作品ではない今作。口が達者な仲間の一人が、人より少し腕っ節が強くて、心優しく求心力がある男を《大英雄Hercules》としてブランディングした結果作り上げられた英雄像が描かれている。
この着眼点は面白いし、アメコミのスーパーヒーローが苦悩するのと同じように、《強い力》と《そこに伴う責任》に葛藤する様が描かれているのは見応えあり。
今作で作り上げられた英雄像や、物語の展開、さらりと組み込まれた設定の中にも《ギリシャ神話でのエピソード》が組み込まれているので、ギリシャ神話ファンの皆様はクスッとくるシーンがあるやも。