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“それ”がいる森のよーだ育休中のレビュー・感想・評価

“それ”がいる森(2022年製作の映画)
2.0
中学受験を控えた一也(上原剣心)は、母親と喧嘩をした事で単身福島でみかん農家を営む父親・淳一(相葉雅紀)の元へと家出をする。地元の小学校に馴染めないでいる一也だったが、やっと仲良くなった友達と裏山の天元森で遊んでいる際に謎の生物に襲われる。


◆ あれは熊なんかじゃない!

小さな田舎町を異形が襲う恐怖をテーマにした作品。この部分だけ見ると、米モダンホラーの帝王Stephen Kingの作品を思い起こしますが、なんてことは無い駄作でした。

冒頭の〝それ〟がいるであろう森で犠牲になる最初の一人がパンサー尾形というキャスティングで、ビビりでも見易い作品だということがわかります。マイルドホラーどころか、ホラー風コメディ。

肝心の〝それ〟の正体は作品の序盤でアタリがついてしまいますし、勿体ぶっていた割には想定の範囲内。映画館へと釣るための話題作りだったんでしょうが、興行収入はどうだったんでしょうか。


◆ 強豪チームでスタメン張ってますよ!

中途半端なSF要素とホラー要素が混ざった今作。ロマンス要素は無いですが、ヒロインは松本穂香がキャスティングされており、華がありました。脇を支えるキャラクターたちも江口のりこ、眞島秀和、酒向芳、野間口徹、小日向文世ら名バイプレイヤーがズラリ。

そんな今作で主演を務めたのは相葉雅紀。〝嘘だろ?〟というレベルの演技力で全体的に緊迫感が欠けています。

田舎町では《サッカーが上手ければカースト上位になれる》との事ですが、子役の彼はサッカー初心者でしょうね。あのレベルなら小学校低学年ですがうちの子の方が全然上手い(ただの親バカ)

子供を狙う異形という点では【IT】を、ラストのオチは【宇宙戦争】を想起させるような作品でしたが、いずれの名作の足元にも及ばない作品でした。