今月末でFODプレミアムを解約予定なのでここにしかない作品を抽出。
一見単調なポルノだけど小池真理子節が全開で、彼女の小説を読んだことのある人なら展開が読めてしまう、そんな作品。いい意味で小池真理子普遍のマンネリ。アッ！と驚くところはなく、「ここで死ぬな」が２回とも当たった。
全体の評価が低いようだけど割と良い出来だと感じた。ポルノというよりは一人の女性の日常を切り取った映像化かな。先に言っちゃうと村上淳さんと高岡早紀さんの演技は残念だった。しかし脇を固める役者はしっかり仕事をされている。板谷さんも類子の心の振り幅をこちらに感じ取れるような演技。
それにしてもこの話、小説「恋」に似てるのよ。阿佐織が雛子で類子が布美子。狂言回しの役割を果たしてるのが類子（布美子）。
人はいつまで幼き又は若き日の想いを引きずるんだろう。正巳にとって精神的な繋がりよりもファムファタールの女に命を捧げるほうが、生きるってことなんだろうね、という解釈。
それにしても三島由紀夫の「春の雪」を読みたくなるな〜。
