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ジャッジ 裁かれる判事のハンスウのレビュー・感想・評価

ジャッジ 裁かれる判事(2014年製作の映画)
3.8
これはね、言っちゃえば映画的なおもしろ味はまったくないんだけど、ジャケットの通りこの2人が共演してるんですよ。どちらも存在感がハンパなく演技にスキがない……。どっちもロバートですけどなんて呼び合ってたんでしょうね🙂

ざっとあらすじをテキトーに説明すると、40年以上のベテラン判事が車で人を引いたらしいと。それでその息子は腕利き弁護士なので弁護を引き受けましたと。それでこの親子はめちゃ仲が悪い。顔を合わせればケンカするし。しかし実は父親はガンの治療中で化学療法を続けて半年くらい経つよと、聞かされる。だからその影響で記憶があいまい。ホントに人を引いたのかどうか覚えてないよ。となってさあ大変っていうストーリーです😅

法廷ものであると同時に親子や家族のホームドラマでもあります。これをアメリカの田舎町を舞台にやってましたが、その法廷シーンがつまらないんですよね。弁護士ロバート・ダウニー・Jrに対する検察官役はビリー・ボブ・ソーントンなのがビックリしたけど、このいくらでもおもしろくなりそうなメンツにもかかわらず場は平坦。ロバート・ダウニーが引っ張っていくように目力もセリフ術も駆使しているんだけど、いくらかっこよく決めても演出が弱すぎでした。

ロバート・デュヴァルも御老体で振り絞るように俳優魂を燃やしていました。誰もが嫌がりそうな、よくそこまでやるなぁっていうシーンもあります。歳は取っていてもハリのあるダウニーの声に一歩も引けを取らない言い回しでセリフをまくし立てているのが小気味よかったです。思った以上に歳を取っていてビックリしたんだけど調べたらウチの父親と同い年でした😅

あと特筆ものとしては、エンディングはコールドプレイの「The Scientist」という曲をウィリー・ネルソンがカヴァーして歌っているのが素晴らしかったです。ウィリー・ネルソンもヨボヨボのおじいさんだし声もかすれちゃってるんだけど、カントリー風のアレンジに低い声でしみじみ歌に説得力を持たせてくれてます。これは巻き戻して3回くらい聴いちゃいました。はい、この映画は俳優たちの演技とエンディング曲が素晴らしかったです😄
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