フライ

バウンドのフライのレビュー・感想・評価

バウンド(1996年製作の映画)
3.9
レズビアンの女性二人が、マフィアを手玉に取るクライムサスペンス。少数のキャストと、ほぼマンションの一室で展開される緊張感溢れる先の見えない内容は、良い意味で観ていてとても疲れる映画。

マフィアの所有するマンションをリフォームする事になったジーナ・ガーションが演じるコーキーが、隣に住むマフィア、シーザーの愛人ジェニファー・ティリーが演じるヴァイオレットと出会った事で愛が芽生えるが、たまたま隣室でシーザー達の金のトラブルを耳にした事でコーキーとヴァイオレットが協力し、マフィアの金をせしめる計画を立てるのだが。

ジーナ・ガーションのクールで中性的な魅力とジェニファー・ティリーの妖艶で妖しい魅力が、序盤の艶めかし同性愛の二人の関係と、終盤の緊張感のある展開を盛り上げていた。
中盤から終盤の二転三転する緊張感のあるストーリー展開は、マフィアと言うヤバい組織と女性二人の計画が上手く行くのかドキドキしながら楽しめたし、爽快感すら覚えるラストも最高だった。
作品内の白、黒、赤の色を上手く使ったスタイリッシュな演出や、緊張感をかもし出す色々なシーンに、初監督とは思えない素晴らしさと、流石ウォシャウスキー(姉妹)と思わせる2人らしさとセンスを感じる作品。
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