【ナマナマしい生き様🐙】
食べる、寝る、セックスする、これだけありゃ十分じゃねーか!と豪語する無教養な中年男の主人公によるアナーキーな生き様を描いた作品。
ジョージ秋山原作の漫画を大森南朋主演で実写化したゴリゴリの胸糞映画で、あまりの絶望的な光景にショックを受けること必須。
いわゆる底辺層の描写が吐き気を催す程にリアルで、とことんエグいSEXシーンや暴力描写など「精神的にキツくなる」要素がてんこ盛りの作品。さらにはオウムを思わせるカルト宗教まで登場。ほぼジョージ秋山の原作漫画に忠実。
どこまでも下向きでむっつりした日本人の精神構造を抉った超マイナーに徹する作品で、一般ウケはしないが剥き出しの人間の「性」と「生」に真っ向から挑むスタンスは素晴らしいと思った。個人的には…。😔
たしかにヘビーだし陰鬱な気持ちに陥る映画だが、それでも人間に生まれてよかったと僅かながら希望を感じさせる悟りのような雰囲気もあり、100%絶望しているとは思えない作品。
原作漫画と同様、強かさを忘れない作りになっているのが◎。
薄っぺらいポジティブよりも、力強いネガティブを求める私としては総じてgreatな出来栄えの邦画と言える。現代人の心の闇を容赦なく描き、今村昌平のようなドロドロした貧乏臭い画面が特徴のパワフルな群像劇。
ありとあらゆる綺麗事を排除した人間の生き様を熱っぽく、時に冷徹に観察した一編でもある。単なるインディーズ映画と片付けるにはあまりに勿体無い、一種の凄味を覚える作品。混迷している今現在こそ、こういう「胸糞」な映画を観るべき‼️🔥