てつこてつ

GF*BFのてつこてつのレビュー・感想・評価

GF*BF(2012年製作の映画)
3.4
最近の台湾映画は、本当にレベルが高いなあ。

1985年~2012年までの時代の流れと共に高校時代の親友であった3人の男女の複雑な三角関係を、繊細な心の機微の表現も巧みに描き出している秀作。

高校時代の舞台となる高尾の夜市のノスタルジックな風景なんかもいいし、戒厳令下や盛んだった学生運動、東アジアでいち早く合法化された同性婚など、これまであまり知らなかった台湾史がストーリーの背景に巧みに組み込まれているのもいい。

ヒロインを演じたグイ・ルンメイは物凄くチャーミングなんだけど、三角関係の主軸として彼女が取る行動の数々にはちょっと共感しずらい。

かつては恋をした相手に振られ、その相手の思いを知りながら、その人物が愛する男と成人した後までずるずると不倫関係を続けるかなあ・・。振られた相手には、いまだに強い友情を感じているのに。不倫相手の男の行動も色々と身勝手。

作品としては美しいストーリーだし、主要キャラクターを演じた俳優はみんな役にハマってるんだけど、ちょっと登場キャラクターたちを美化し過ぎてリアリティに欠ける内容になってしまっているのは残念。あと、もう少しちゃんと説明したほうが視聴者に丁寧かなと見受けられるシーンも多々有り。
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