もめん豆腐

ぼくたちの家族のもめん豆腐のネタバレレビュー・内容・結末

ぼくたちの家族(2013年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

JCOM様にて無料提供。ありがてえ🫡
冒頭、お母さんとその友だちがカフェでおしゃべりをしているシーンに、お母さんのちょっとすっとぼけた天然風な性格を垣間見せ、一方、苦労をかけた妻を労りハワイへ行こうと誘うお父さんの思いやりを感じた。
が!それは張子の虎だった🫠蓋を開けたらアラびっくり。金の無心をしてくる次男に与えている場合じゃないっすよ、お母さん。すってんてんどころか多額のマイナス大借金だというのにワイハーだと?気は確かか?おまけに話が進むにつれ、お母さんは天然なのではなく、脳腫瘍で余命も幾ばくもない宣告を受けてしまう。ここから話がやっと加速する。
借金だらけで治療費も工面出来ない両親の金策と、これ以上の治療は無意味だと匙を投げた病院から移転させるためにセカンドオピニオンを探すのに兄弟が一丸となる姿は胸熱。
金銭面では子供が生まれる予定で、これからお金がかかることが予想される状態の長男の両肩に重くのしかかる。家族全員が「お兄ちゃん、お願い」ってさ〜🥺この長男役の妻夫木くんがずーーーっと重苦しい顔な為、こちらも苦しくて堪らん。『愚行録』を思い出したよ。
一方で、生真面目で融通の効かなそうな長男に対し、のらりくらりと不真面目そうだがどこか憎めない次男の変化もおもしろい。このゆる〜い性格が生真面目で臨機応変さに欠ける長男を助けることになるのも、納得。
長男は如何にも長男の性格で、次男も如何にもって感じ。
お父さんの出来損ないぶりには多少呆れもしたけれど、それでも妻を想う気持ちに偽りはなく、勘違いで起業してしまったのが最大の間違いだっただけなのは伝わった。
話自体に目新しさはないものの、役者陣誰一人、雰囲気を壊す者もなく、完成度は高いと思う。

ところで、あてくしは家族ってもんに楽しかった記憶など一切なく、家族一丸といわれても「はて家族ってなんすか?」状態なので、実感は全く無いのだけれど、こうやって見せられると大切にされてきた子どもは家族という小さな集合体の為に頑張れるんだな、となんとなく感じられた。
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