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ミネハハ 秘密の森の少女たちのbennoのレビュー・感想・評価

3.6
クレジットの背景…嫋やかにバレエを踊るトウシューズの映像にうっとり…しかし、徐々に爪先から血が滲み出ます…いつしか床も爪先も真っ赤…そしてそれが少女たちそのものの姿…。


外部とは遮断された奥深い森の中に佇む寄宿舎学校…毎夜、運ばれてくる女の子の赤ちゃん…真っ先に足に目を遣ります…それはバレエに必要な天性を見定める為…。

厳しい規律に縛られ、隔離された世界…穢れを知らない少女たちは純粋培養の果実のように育てられていきます…。

しかし好奇心の強い年頃の少女たちは、ある秘密を知ることに…そして不可解な事件が続きます…。


ギャスパー・ノエのパートナー、ルシール・アザリロヴィックの『エコール』と同じ原作でもあり、ジャケ写もそっくり…。しかし登場する少女たちの年齢は『エコール』では10歳程の幼女に対し、今作は10代後半の大人になりかけた少女…。

寓話的で非現実感が漂う『エコール』の作風とは違い、写実的に生々しく現実世界を描きます…。

少女の描き方も水彩画のカラーのような淡いパステルトーンを差し色にした衣装…バレエ衣装ではシフォンの纏わりつくような柔らかいテクスチャー…少女の哀切なイノセンス…弱い存在を強調します…。

プリンセスの庭でのひとときの娯楽…滝でキャッキャと戯れるシーンはまるで女神のようにキラキラ輝いています…そして映像からもマイナスイオンが…。

ただ、少女たちだけではなく…この学校では「召使に人格はない」と人格否定が行われ、規律に反した者は召使いになるか、または…。

そしてこの学校の目的が明らかに…。


校長役のジャクリーン・ビセットが気品があってとても美しい…。

『エコール』or『ミネハハ』は好みが分かれると思いますが…私的には謎に包まれた『エコール』がⳣ₹❤︎”
エロティシズムに関しても見せない、想像される『エコール』に軍配!!

これからご覧になる方は是非『エコール』を先にご覧になられることをおススメします…今作が先ですと、『エコール』のミステリアスな作風が半減します…⋆*❤︎


thanks to ; ちぃしゃ〰︎ん °˖✧☻໌♡☻ັ✧˖°
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