自殺

破産寸前のブロードウェイのプロデューサー
泊まっていたホテルから追い出されそうになるが、なんとか後援者が見つかり、あれこれ画策するが……

騒がしい

コンパクトに楽しめる
細かいネタがたくさんあります

相変わらずの3兄弟
笑わせてもらいました

マルクス兄弟主演のホテルを舞台にしたブラックコメディ映画です。ブロードウェイでロングランした舞台の映画化作品だそうです。ワンシチュエーション撮影ではありませんが場面はほとんどホテルの一室から出ません。おはなしの後半になってもあんまりおもしろくないなと思いながら観てましたが終盤のおまわりさんとのやり取りは不謹慎にも笑ってしまいました。マルクス兄弟が泊まっているホテルの宿泊費をごまかしてあわよくば踏み倒そうとする話です。ホテルの支配人と巻き込まれた作家が不憫でした。ドリフの牛乳ネタみたいなコントがありました。

高級ホテルに定住している興行主の男が、宿賃の滞納を棚上げするべく、あらゆる手段を講じていく。戦前戦後のハリウッド喜劇を牽引したグループ、マルクス兄弟の第8作目。

本作のグルーチョは、総勢22名の舞台役者をホテルに住まわせている興行主。宿泊代の未払いをひた隠しにしており、チコとハーポ、後から参加する若手作家など、一部の人間たちと共に支払いの先延ばし作戦を決行していく。

様々な人物が何度も出入りする、シチュエーション・コメディ仕立てになっており、ミュージカル演出と楽器演奏のシーンは登場せず。嘘の病気を装ったり、後援者との契約を大急ぎで進めたり、俳優諸氏のアンサンブルを楽しむことができる。

ホテルのオーナー役を演じる性格俳優ドナルド・マクブライドが魅力満点であり、「Jumping Butterballs!」と叫びながら、キリキリ舞いする姿が滑稽極まりない。マルクス兄弟を見るための作品からは、良くも悪くも逸脱している印象を受ける。