似太郎

火事だよ!カワイ子ちゃんの似太郎のレビュー・感想・評価

火事だよ!カワイ子ちゃん(1967年製作の映画)
4.2
チェコ時代のミロス・フォアマン監督による、権力者を痛烈に茶化したドタバタ喜劇。アカデミー外国語映画賞にノミネートされた事でも有名。

如何にも『カッコーの巣の上で』や『パパ・ずれてるゥ!』の監督らしい反骨精神を感じる。最終的に「人間とはこういうもんだ😙」と開き直る雰囲気がやはり東欧的センスである。

クセのあるキャラが縦横無尽に舞台を駆け回るきゃぴきゃぴした感じが【三谷幸喜チック】で少し引いたが、まあそれなりに笑えたので良しとしよう。🤔

元のタイトルは『消防士の舞踏会』だった筈だが、DVDでは『火事だよ!カワイコちゃん』に改変されてある。若者ウケを狙った所為か、あまりそぐわないタイトルだと思った。このように権力者をチクリと風刺する、といったスタンス自体にそれ程新鮮味はない。

カラー作品で、どこかチェコ人形アニメ観てるみたいな牧歌的な雰囲気が漂う。全編がポップでキッチュに彩られお洒落に出来ているのでイマドキの若者にもウケそうな作品。カジヒデキとかベルセバが好きな【渋谷系】のセンスを其処彼処に感じる脱力系コメディ映画の佳作。
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