Disney+の品揃えに感謝しながら鑑賞（観たのは4月。レビュー書き溜めの鬼）。「死ぬまでに観たい映画1001本」にも選出されている作品。じゃあ死ぬまでに観ない手は無い。やっぱりマペットは面白い。
『マペットの宝島』や『マペットのクリスマス・キャロル』などはストーリーテラーを配置しメタギャグをふんだんに取り入れることで「作り手」の存在を感じさせていたが、今作ではマペットたちが「The Muppet Movie」という映画を観ている入れ子構造にすることでそれを実現させていた。作り手への敬意を表する方法として一般的なのは「エンドロールでメイキングを見せる」だと思うが、本編にその熱を入れ込んでしまうのが面白い。
加えて、カーミットらお馴染みのキャラクターたちが仲間を増やしながらハリウッドを目指すというロードムービーが、マペットの歴史そのもののようで感慨深くもなった。彼らが人気を博して天下をとっていくまでの物語。
ラストシーンも気持ち良い。スクリーンと観客の境を突き破ってくる。「動物」「歌」「虹」と、万人に伝わる幸せのモチーフが満載なのも世代を越えて愛される理由の一つだろう。
もちろん随所に散りばめられているしっちゃかめっちゃかドタバタコメディは誰でも分かる爽快さ。小さなお子様と一緒に家族で観るのもいいと思った。ただ、英単語ベースのダジャレが多いのが難点かも？
正直なところ、ストーリーとしては面白さがぎゅうぎゅうに詰まっている、とまではいかなかったが、マペットのキャラクターや世界観を説明するのにはもってこいの一作。導入編としてぜひ！
『マペットの宝島』レビュー
https://filmarks.com/movies/40379/reviews/121747655
『マペットのクリスマス・キャロル』レビュー
https://filmarks.com/movies/30608/reviews/124587451
