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ベルイマン監督の 恥のRIOのレビュー・感想・評価

ベルイマン監督の 恥(1966年製作の映画)
4.0
ベルイマンが問いかける恥とは何なのかなと考えた
妻の期待に応えられないことなのか
弱い者を助ける力も知恵もないことかな

子供が欲しいとささやかな夢を描いているヤーンとエーヴァに突きつけられた悲劇
イデオロギーもない2人から戦いは良心も未来も奪ってしまった その荒廃ぶりがせっぱ詰まっている

お金の為なのかアッサリと市長に身を委ねたエーヴァ その後泣いてなんかいられないのよと恥じ入る様子があまりなかったけれど全てが目の前から消えていくうちに発狂 心も崩壊してました

力の弱い者から命まで奪い逃げようと船に乗りこんだ2人

大海に浮かぶ夥しい戦死者
今が多くの犠牲の上に成り立っているその骸を掻き分けて進む者に恥はないのか
戦いという非日常から見せる人間の奥の方にあるもの
戸惑いながら生きる道を模索する人間の姿に
恥 とはと考えざるを得ない

中立国であるような大いなる海はエーヴァとヤーンを運び沈黙している
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