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コレクションする女のbennoのレビュー・感想・評価

コレクションする女(1967年製作の映画)
3.8
南仏の友人ダニエルの別荘で、"何もしない、何も考えない"というヴァカンスを過ごそうとするアドリアン。『無為な時間を過ごす有意義』…これが彼の理想とするヴァカンス。

ふたりは決して互いの領域を侵すことなく過ごすはずでした。しかし、別荘にはもう1人アイダという女性が…

彼女は毎晩、男を取っ替え引っ換え連れ込みます。
まるで、男性をコレクションするように…
最初、アドリアンは彼女を軽い女と軽蔑、避けようとします…が、少しずつ気になり出します。

若い青年の自意識の高さ、見栄と思い込み…
作中でも語られるフランス革命以前の貴族たちのダンディズムに重ねているようです。
とくにアドリアンやダニエルは美術・芸術に精通しているように描かれていて、その点でも洗練された振る舞いを好むようであります。

しかし、それがとにかく鼻持ちならない!
思い込みから、アイダは自分を好いていると決めつけます。果たして彼の末路は…

ロメールの真骨頂、会話の魅力に惹き込まれます。
こんな自意識過剰な男性の心の内が、本人は至って真面目であるからこそ、面白おかしいのです。
また、それだけではなく、海に浮かびながらのアドリアンの独り言…時に文芸作のようなポエムで聴かせます。
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