鹿田鹿雄

ベンジャミン・バトン 数奇な人生の鹿田鹿雄のレビュー・感想・評価

2.2
44点

原作をそのまま映画化ではなく、むしろほぼ別物となっていて、題名通り数奇な人生だなあと感じられる原作とは違い、肉体の若返りを受け入れてくれた運命の女性との愛が強調された物語となっている。

長時間の映画が平気な人、恋愛映画が好きな人は観て損は無いのではないだろうか。

ここから下は原作を読んでから鑑賞した私にとって惜しい点をネタバレあり(原作も含む)で紹介する。






まず、時間が長すぎるのに対し、全然展開が進まない。
ベンジャミンの人生を追っていくというのは原作と変わらないが、原作が短編でありながら一段落ごとに若返ることによってテンポが良く綺麗にまとまっていたが、この映画はただただ長く、反時計回りに回る時計といったいらない描写も多い。

そして、原作は確かに数奇な人生だったが、今作は若返り以外そこまで数奇とは思えなかった。
原作は子供や大人にも嫌な目で見られ、一生を終える本当に悲しい話だったが、映画は大切に育てられ、出会った人たちも良い人たちなため、なぜ映画のタイトルを原作と同じにしたのか理解に苦しむ。

私的には素直に原作の方が面白いと思う。
鹿田鹿雄

鹿田鹿雄