チェコ時代のミロス・フォアマン監督作品。彼の声高に叫ぶ反体制メッセージが時折、うるさく感じられる自分でもこれは普通に楽しめる作品。🌸
『カッコーの巣の上で』とは全くベクトルの異なる青春映画で、甘酸っぱい少年少女の初恋をポップ且つキュートに綴った東欧らしい呑気なテイストの佳作。👧
やはり65年という時代性もあってか、チェコ革命(プラハの春)以前の権力に押しつけられる労働者階級の若者たちの鬱屈した心情を素気なく綴った「生の讃歌」でもある。ハリウッドに移る前のフォアマン監督の叙情的な作風の方が自分としては好ましい。
この監督の持ち味である活き活きした即興演出が特徴の、チェコ・ヌーヴェルヴァーグの代表格と言われるのも納得の脱力青春モノ。思わず吹き出すキャラのやり取りなど見所多し。