ハンスウ

神弓 KAMIYUMIのハンスウのレビュー・感想・評価

神弓 KAMIYUMI(2011年製作の映画)
4.5
これはなぜにこれほどに評価が低いのか、不思議。それともわたしの評価が優しすぎなのか……

もう、1年以上前に録画したのをやっと観れました。去年「ハンサン〜」という戦国の海戦を描いた映画が大変素晴らしかったんですけど、この監督の新作のニュースも出始めたので今作をチェックしてみました。

韓国の時代劇を観るときは毎回、毎回、構えてしまうんですけど、今作には関しては時代劇が苦手なわたしでもなにも考えずに楽しめました。史実をベースにしたシンプルなアクション映画です。

大雑把にあらすじを言うと、朝鮮に、むかぁ〜しの中国の軍隊が押しかけてきて大勢の民を捕虜としてさらっていってしまうという、え〜と、なんとかの乱っていうのがあったんだそうな……。それで主人公の妹とその婚約者も連れてかれちゃったので、さあ大変と。いや、誰が連れてかれても大変なんですけど、まあ、とにかく助けに行かなくっちゃってなりますね。主人公は弓矢の名手なので、この邦題はけっこういいと思います。それで中国にも弓矢の使い手がズラッとそろった特殊部隊がいます。この中に大谷亮平もいてなかなかの存在感を発揮されていました。それから追ったり追われたり、殺したり殺されたりと、どっちも復讐心を燃やしながらの弓矢対決と、まあ、こういった感じなのです😅

まず映画はいきなり始まるんですよ。てゆうかもう始まってるんですよね。余計なものがないのがいいです。説明はしないから勝手に観てくださいって言われてるみたいです。でも、映画は本来こうであったほうが映画らしいと思います。説明もセリフも無しで映像を見てればだんだんわかってくるという、ちゃんと映像がそういう風に出来てるんですよ。ほとんど人間ドラマさえ省略して最低限の関係性を見せたらどんどん次に進めていきます。じっくり人間ドラマをやるのもいいんですが、アクションが目的なのがはっきりしていて、わたしはこういうのも好きです。

俳優たちの演技もセリフが少ないからアクションをやるしかないんですよね。だから首とか目を使って緊張感を生み出しています。目の眼光が印象的な俳優たちを集めたのかもしれませんね。目だけで演技できる俳優。主人公パク・ヘイルも敵役のリュ・スンリョンも一重まぶたの奥の瞳を光らせて弓を打つ機会を狙う。そんな演技です。

はい、監督の新作が楽しみです。
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