キャッスルグレンギャリ

幸せはパリでのキャッスルグレンギャリのレビュー・感想・評価

幸せはパリで(1969年製作の映画)
3.7
今年亡くなったバート・バカラックは筆者お気に入りの作曲家の一人。本作のテーマ曲「エイプリルフール」はバート・バカラックの作品の中で大好きな作品です。
パリの街に流れるテーマ曲(と想像していた)、主役の二人、邦題名からきっと「アパートの鍵貸します」のような素敵な作品に違いないはずなのにずっと未見のままでした。
この度思い立ってAmazonでDVDを購入、早速鑑賞しました。
感想をひとことでいうなら凡作でした。
「アパ鍵」との差は何なのでしょう。脚本の差です。好きになってしまった女性が自分を引き上げてくれた社長の夫人という設定なのですから、もうちょっとなにかあっても良さそうなもの。空港へ駆けつけるのも「速く、速く急げ。」と思わず声を上げてしまうようにはならない。パリ行きの便にやっと間に合っても「ああ良かった。」という気持ちにさせられるわけではない。ストーリー、台詞が粋でないということですね。本作は「アパ鍵」のビリー・ワイルダーの凄さを理解させてくれる作品でした。