のんchan

激怒ののんchanのレビュー・感想・評価

激怒(1936年製作の映画)
4.0
フリッツ・ラングは『死刑執行人もまた死す』しか観ていない💦
アマプラで結構観れるのを知り覗いてみました。

ラングはナチスの迫害を逃れ1934年にフランスへ亡命。この作品は、その後さらにアメリカに移住した時期の1936年の制作。


ジョー(スペンサー・トレイシー)とキャサリン(シルヴィア・シドニー)はお金が貯まったら結婚する約束をしラブラブの遠距離恋愛中だった。
いよいよ新車を買いキャサリンの住む町へ迎えに行く途中、検問に引っ掛かり、近くで発生した子供誘拐事件の容疑者として拘留されてしまうジョー。
保安官助手の思い込みが優先され、犯人逮捕の噂が小さな町中に広まってしまう。普段から鬱憤が溜まっている市民は"犯人をリンチしろ!"と言い寄って事務所内に火を放つ騒動になり、ジョーは命の危険に晒されて、天国から地獄へ突き落とされて行く。
ジョーはなんとか逃げ出せたのだが、なぜ無実の自分がこんな目に遭うのか?と激怒するのは当たり前。
町の人々は犯人が焼死したと思いこんだが、真犯人が自供。ジョーに対する冤罪が明確になる。
そこからは裁判劇になるのだが、ジョーは自分を追い込んだ市民22人へ復讐の鬼と化していく...更にキャサリンへの愛も一転して...


市民と一括りにされるが、一個人では何も出来なくても、群がると大きな力を発する。それは良いことより悪いことに発展することが常な気がする、あ〜怖い怖い。

スペンサー・トレイシーの明暗を切り替える演技は見ものです。
そしてシルヴィア・シドニーがアマンダ・セイフライドにしか見えなかったんですが、どなたかご同意いただけませんか?😅
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