のんchan

パリの灯は遠くののんchanのレビュー・感想・評価

パリの灯は遠く(1976年製作の映画)
4.0
ジョセフ・ロージー監督作品鑑賞4本目。
アラン・ドロンを主演に迎え、ナチス占領下にあるパリが舞台のミステリー、いやそれだけでは捉えられない、時代の闇が絡むヒューマンサスペンス。
いや〜最初から釘付けでラストまで行ってしまう面白さだった。

オープニングの女性が真っ裸になって身体検査を受けている様から始まる異様な空気感。
何かが始まる予感でゾワゾワする中、美術商をしているロベール・クラインに焦点を移す。

正真正銘のフランス人ロベールは、自宅でユダヤ人が手放す高級な美術品を安く買い叩いて優雅な暮らしをしていた。その自宅アパートに自分の名入りでユダヤ人が定期購読する情報新聞が届けられる。
そこから不審に思ったロベールは、自力でその謎を解くために危険ながらも行動に移していく。
同姓同名者が住んでいると思われる安アパートを探し出すのだが...

そんな中、とうとうパリの街中はユダヤ人一斉検挙の『ヴェル・ディヴ事件』へと繋がってしまうのだった。


アラン・ドロンは世紀の二枚目、本当にどこから映しても、瞳、髪型、スタイルも含めバッチリ素敵でウットリ、しかし、見た目だけではない演技力でも目が離せない。

ミステリー、歴史、不条理、恋愛、運、人生...多くのテーマを入れつつ、目的は一つ、同姓同名者を探すというシンプルさ。


セザール賞作品賞を受賞した名作だけありました。
ジャンヌ・モロー、シュザンヌ・フロン、マイケル・ロンズデールら名優たちの演技も見どころ。



✳︎leylaちゃん、ありがとう
のんchan

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